重量鉄骨造
重量鉄骨造の概要
重量鉄骨(肉厚6mm以上(9mm、12mmが多い)の鋼材を柱や梁といった主要構造材として使用します。
在来工法や軽量鉄骨造と比較して、柱が少なくて済むので、大開口、大空間など自由な空間設計、自由な間取りを実現しやすい。
軽量鉄骨造同様、柱と梁を完全に接合して剛性を高めたラーメン工法、工場で溶接まで完了して現場では組み立てるだけのユニット工法(プレハブ工法)がありますが、重量鉄骨造ではラーメン工法が多い。
また、軽量鉄骨造と同じように、鉄の特性上、内部結露や錆の問題に対する対策が必要になります。
重量鉄骨造のメリット
主なメリットは以下の通りです。
- 鉄骨は工場生産品のため、品質のブレが少ない。
- 木造よりも基本的に強度が高く、耐震性、耐久性に利がある。
- 柱が少なくて済むので、比較的自由な空間設計が可能。
重量鉄骨造のデメリット
主なデメリットは以下の通りです。
- 軽量鉄骨造と同じように、鉄骨は熱が伝わりやすいため、その影響で内部結露を起こしやすく、そのため防錆処理は必須となる。
- 重量が重いので、それを支える強い地盤が必要で、基礎工事のコストも高くなりやすい。
- 在来工法に比べて、一般住宅としては快適性、住み心地では満足度が低い。
- 建築コストはRCよりは安いが、木造よりも高い。
重量鉄骨造の簡易評価
項目 | 簡易評価 | |
---|---|---|
快適性 | 〇 | 軽量鉄骨同様、内部結露対策や防錆処理が必要 |
環境性 | △ | 地球環境や人に対する優しさでは在来工法に分があり |
耐火性 | 〇 | 肉厚が薄い軽量鉄骨より耐火性は高い。防火被服すれば防火地域対応可 |
耐震性 | 〇 | 鉄の強度は木材よりも高く、肉厚なので耐久性・耐震性は高い |
設計柔軟性 | 〇 | 設計自由度は軽量鉄骨よりも高い。増改築も比較的容易 |
価格性 | △ | RCよりは安いが、木造よりはかなり高い。規模が小さいとかなり割高 |
重量鉄骨造を取り扱う業者
- 工務店
- 軽量鉄骨造とは異なり、ハウスメーカーの取り扱いが少ないので、地域のビルダークラスの工務店では在来工法に次いでよく施工される。特に商業地域で施行例が多い。
- 主なハウスメーカー
- 旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)、ダイワハウス、パナホーム・・・等
- <木造>
- <鉄骨造>
- <鉄筋コンクリート(RC)造>
公開日:
最終更新日:2019/01/17