木質パネル工法
木質パネル工法の概要
規格化された構造上重要な床、壁、天井といった部分を、合板と接着剤等を使ってパネルとして工場生産し、それらを現場に搬入して組み立てる工法です。
基本的な構造はツーバイフォー工法と同じで壁で支える構造ですが、ツーバイフォー工法よりも工場生産する部分が多く、現場での手間が削減でき、作業が効率化できるため、工期が短くてすみます。
また、規格化された工場生産部分が多いため、品質は非常に安定的で、現場作業者の技術力をあまり必要としません。
木質パネル工法のメリット
規格化された工場生産パネルの組み立てのため、、以下のようなメリットがあります。
- 現場の作業工数が少なくて済み、結果として工期が短くて済む。
- 工場生産部分が多いため、品質にブレが少ない。
- 施工する職人の技術レベルに左右されることが少ない。
木質パネル工法のデメリット
主なデメリットは以下の通りです。
- 規格化されたパネルを組み立てるため、自由な間取りができない、大きな開口部を取れないなど設計自由度が低く、狭小地や変形地などの土地への柔軟性も低い。
- 建築後のリフォームや増改築はしにくい。
- 屋根を最後に組み上げるので、その前段階での雨への対策が必要。
- 合板や接着剤を多用しているため、環境性に不安を感じる人には不向き。
- 高湿度の日本では、内部結露の心配あり。
木質パネル工法の簡易評価
項目 | 簡易評価 | |
---|---|---|
快適性 | 〇 | 高気密の施工はしやすいが、高湿度が特徴の日本の気候に適しているとは言えない |
環境性 | △ | 合板や接着剤を多用しているため、環境性を気にする人には不向き |
耐火性 | 〇 | 耐火性は在来工法よりも高い |
耐震性 | 〇 | 耐震性は比較的高いといわれているが、接着剤の耐久性に不安を抱える人もいる |
設計柔軟性 | △ | 規格化されたパネルの組み立てなので、設計自由度は低く、増改築がしにくい |
価格性 | 〇 | 工場生産型の規格製品なので、価格としては安定的 |
木質パネル工法を取り扱う業者
- 工務店
- 工務店で取り扱うことはほとんどなし
- 主なハウスメーカー
- ミサワホーム、エスバイエル(S×L)、住友不動産・・・等
- <木造>
- <鉄骨造>
- <鉄筋コンクリート(RC)造>
公開日:
最終更新日:2018/11/15